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スリランカ、中国「調査船」入港に延期要請 現地報道(写真=ロイター) - 日本経済新聞

スリランカは大統領や首相を務めたマヒンダ・ラジャパクサ氏㊨のもと、中国資本による開発が進んだ(1月、コロンボ)=ロイター

【ムンバイ=花田亮輔】スリランカが中国の調査船を巡り、南部ハンバントタ港への入港延期を求めていることがわかった。スリランカやインドのメディアが報じた。調査船「遠望5号」は11日から17日までの停泊を予定している。中国船のスリランカ入りを巡っては、隣国のインド側から懸念の声が上がっていた。

地元メディアによると、スリランカ外務省は5日に「本件についてさらなる協議が実施されるまで」入港しないよう中国に求めたという。それまでスリランカ政府は入港について補給目的と説明し、停泊を認める方針を示していた。

スリランカは中国に対する債務の返済に行き詰まり、2017年にハンバントタ港の99年間の運営権を引き渡している。中国から借金をした結果、権益を奪われる「債務のワナ」の典型例と指摘されてきた。

遠望5号は衛星などの観測任務を担ってきたというが、隣国インドのメディアは同船が中国人民解放軍の管理下にある「スパイ船」だと報じている。インド外務省の報道官は7月28日、遠望5号のスリランカ入りの情報について「インドの安全保障や経済的利益に関する全ての動きを政府は注視している」と述べていた。

スリランカでは大統領や首相を歴任したマヒンダ・ラジャパクサ氏のもとで、中国資本による開発が進んだ。最近までマヒンダ氏の弟であるゴタバヤ氏が大統領を務めていたが、22年に入って物価上昇などの経済危機に端を発した政権への抗議活動が激化。ゴタバヤ氏は7月に国外に脱出して大統領を辞任した。

その後、首相や大統領代行を務めてきたウィクラマシンハ氏が大統領に就いた。ラジャパクサ兄弟が「親中派」と指摘されてきたのに対し、ウィクラマシンハ氏は欧米やインド寄りとみられている。

スリランカは中東・アフリカと東アジアを結ぶシーレーン(海上交通路)上の要衝にあたる。

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