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米ロ、ウクライナ情勢で外交神経戦 ベラルーシとの演習控え深まる危機 - 時事通信ニュース

2022年01月29日07時32分

バイデン米大統領=26日、ホワイトハウス(AFP時事)

バイデン米大統領=26日、ホワイトハウス(AFP時事)

  • ロシアのプーチン大統領=27日、サンクトペテルブルク(AFP時事)

 【ワシントン時事】ウクライナ国境付近に大規模な軍部隊を展開し、安全保障上の要求をのむよう欧米に迫るロシアと、撤兵を求める米国との対立は依然、緩和の兆しが見えない。ロシアによるウクライナ侵攻という有事への危機感が刻一刻と高まる中、米ロはそれぞれ首脳外交を展開。同盟・友好国との結束強化を図る構えで、双方の神経戦が激化している。
 「主要な問題について肯定的な反応はない」。ロシアのラブロフ外相は27日、北大西洋条約機構(NATO)の東方不拡大などの要求を拒否した26日の米国の書面回答に不満を鳴らした。
 ラブロフ氏は回答を精査し、プーチン大統領に報告すると説明。ブリンケン米国務長官はこれより先、数日以内のラブロフ氏との会談を希望すると表明していたが、ラブロフ氏はプーチン氏が「次の措置を決める」と述べるにとどめ、会談に応じるかどうか明らかにしなかった。
 一方、バイデン米大統領は27日、ウクライナのゼレンスキー大統領と電話会談。2月中にロシアが侵攻する「可能性が高い」との見方を伝えた。ヌーランド国務次官は同日、ロシアが軍事侵攻に踏み切れば「代償は厳しいものとなる」と重ねて警告。緊張緩和に向け米国と対話を継続するようロシアに訴えた。
 米側の警戒感は、ロシア軍がウクライナの隣国ベラルーシとの合同演習に備えて同国に集結し始めた1月半ばに一段と強まった。バイデン氏は、地面が凍結して侵攻しやすくなるタイミングをプーチン氏が計っていると指摘。報道によれば、演習期間は2月10~20日で、これに合わせてロシアが軍事行動を起こすとの観測も浮上している。
 侵攻阻止のために米国が力を入れているのが、抑止効果を狙った対抗策の誇示で、NATO加盟国への米軍派遣や欧州諸国と協調した経済制裁発動に向けた調整を加速させている。
 バイデン氏は今月31日に資源国カタールのタミム首長を、2月7日にロシア産天然ガスパイプライン「ノルドストリーム2」計画を抱えるドイツのショルツ首相をホワイトハウスに迎えて会談する。いずれもロシアによるエネルギー供給制限を念頭に、足並みをそろえておく目的がある。
 これに対しプーチン氏は、2月4日の北京冬季五輪開幕に合わせて訪中し、習近平国家主席と会談する予定だ。中国は「ロシアの合理的な安全保障上の懸念を重視し解決すべきだ」(王毅国務委員兼外相)とロシアの立場に理解を示しており、中ロの結束を確認する場となりそうだ。

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