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新型コロナウイルスの変異株が猛威を振るうフランスで、マクロン大統領が3月31日、国民向けテレビ演説で自らの危機対応に誤りがあったことを認め、3度目の全土での外出制限を課すことをテレビ演説で明らかにした。6日前には「失敗はどこにもない」と強弁したばかり。いったい何が起きたのか。
フランスの31日の24時間の感染者数は5万9千人に達した。変異株はすでに感染者の8割を超えた。
マクロン氏は演説で、パリ首都圏などで課してきた外出制限を3日から全土に拡大すると発表。生活必需品を扱わない店は閉鎖し、自宅から10キロ以上の移動はやむを得ない事情に限ることにした。
これまで「最後の手段」(マクロン氏)と位置づけてきた学校の閉鎖にも踏み切り、幼稚園と小学校は3週間、中学と高校は4週間、春休みと遠隔授業を組み合わせることにする。去年の春以来の措置だ。
25分ほどのマクロン氏の演説で目を引いたのは、コロナの危機対応をめぐる過ちをはっきり認めたことだ。
「多くのお年寄りがワクチンの予約を取ろうとしてきたけれど、うまくいかなかったことがあまりに多すぎた」
「我々は誤りを犯した」
この6日前には、記者会見で変異株への対応について、「認めるべき過ちもないし、良心の呵責(かしゃく)もまったくない。どこにも失敗はない」と強弁。「1月末に厳しい外出制限を課さなかったのは正しかった」とも述べた。
誇り高い大統領がなぜ謝罪に
誇り高く、誤りを認めることがほとんどないマクロン氏らしい語り口だったが、どうして急きょ「反省」へとかじを切ったのか。
一つは、マクロン氏の予想をは…
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