岸田首相、英国で対ロシア制裁強化を発表…資産凍結１４０人追加・先端技術品の輸出禁止 - 読売新聞オンライン

　【ロンドン＝佐藤竜一】欧州を歴訪中の岸田首相は５日午後（日本時間同日夜）、訪問先の英国で記者会見し、資産凍結の対象拡大などを柱とするロシアへの追加制裁を発表した。

　追加制裁は〈１〉約１４０人の個人を資産凍結の対象に追加〈２〉約７０の軍事団体を輸出禁止の対象に追加〈３〉量子コンピューターなど先端技術を用いた物品の輸出禁止〈４〉資産凍結の対象となるロシアの銀行を拡大――の計４項目。

　首相は帰国後、１１日にフィンランドのマリン首相、１２日に欧州連合（ＥＵ）のミシェル欧州理事会常任議長と欧州委員会のフォンデアライエン委員長とそれぞれ会談することも明らかにした。

　これに先立ち、首相は、ロンドンの金融街シティーの「ギルドホール」で講演し、新型コロナウイルスの流行を受けた水際対策について、６月から欧米並みに緩和すると表明した。

　首相は講演で、緩和の理由について「世界とヒト、モノ、カネ、デジタルが自由に往来することで日本は成長していく」と述べた。政府は１日あたりの入国者の上限数を１万人に制限し、観光客の入国も認めておらず、海外から「厳しすぎる」と批判が出ている。これに対し、英国は新型コロナに関する水際対策をすでに撤廃している。

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